YAMAHA No.45
戻る兵庫県にお住まいのY.E.さんから1960年代初期のYAMAHAガットギターのリペアご依頼をいただきました
全体にメイプル材が使用されており、非常に美しいギターです
今回のリペアでは、演奏に支障のあるブリッジ浮き症状が見られましたので、ブリッジ脱着を行いました。
リペア前の状況確認
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- 1. 浮き部分にスキマゲージを入れてみると、1弦~3弦付近にわたって、奥行き約1.5cm程度の浮きがあります。
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- 2. 写真からは見づらいのですが、トップ板が波打っています。ブリッジの浮きの原因の一つが、この波うちです。
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- 1. トップ板とブリッジの隙間に水を少々しみこませて、湿気を与えておきます。(ブリッジを接着している接着剤は高温多湿で剥がれる特徴を利用します)
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- 2. 数日後、ブリッジ周辺にマスキングテープを貼ります。
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- 3. この目的はトップ板保護、ブリッジのオリジナル位置保持、そして再接着時のあふれたボンドをきれいに取るためです。
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- 4.アイロンでブリッジを約100度に熱します。(接着剤にも依りますが、理想的には120度前後が理想といわれています)
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- 5. 暖まりましたら、スクレイパーを使ってブリッジを取り外します。トップ板は柔らかいので、傷つけないようにゆっくりと進めます。
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- 6. 約10分間のスクレイパー作業でブリッジを取り外すしを完了しました。
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- 7. このあと、数日間この状態で乾燥させます。(最初に与えておいた湿気を抜きます)
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- 8. 再接着する前にトップ板を軽くサンディングします。
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- 9.ブリッジの接着面もスクレイピング、サンディングできれいにしておきます。
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- 10.ブリッジの周囲にもマスキングテープを貼っておきます。
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- 11.タイトボンドを少々多めに塗っていきます。
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- 12.2.ボンドを指先で全体にまんべんなくのばしていきます。
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- 13.オリジナル位置にゆっくりと着地させます。
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- 14.軽く押しつけ、仮固定します。
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- 15.クランプ類で固定します。
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- 16. クランプでの固定が完了しましたら、周りにはみ出したタイトボンドをふき取り、最後にマスキングテープを剥がします。ボンドの乾燥を待ちましょう。
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- 17.ボンド乾燥後、弦を張りました。リペア完了です。
- 17.ボンド乾燥後、弦を張りました。リペア完了です。