YAMAKI YM-800
戻る徳島県にお住まいのY.B.さんからYAMAKI YM-800のリペアご依頼をいただきました。フレット交換、弦周りパーツのTUSQ化を含めて、トータルリペアを行いました
リペア後のギターを受け取られてY.B.さんから早速、暖かいメッセージが届きました
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、誠にありがとうございました
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
こんばんわ 徳島のY.B.です
感動しました
これぞまさしく匠の技!
今から27年前、新婚旅行に出かけるという日
時間つぶしに立ち寄った大阪の楽器店で、思わず衝動買いしてしまったYAMAKI YM-800.
奥さんに「今から新婚旅行に出かけるのにどうするの!」 と怒られ、空港に預けていった思い出のギター
ずっと一緒に音楽を聴いてきました
この10年ほどはすっかりご無沙汰になっていましたが、ふっと耳に聞こえてきたデパペペのギターが、あの頃の僕に引き戻してくれました
そんな時知ったオデッセイ
すぐにお電話させて頂きました
これこそビッフォアー/アフター!
これはもう別物の音に生まれ変わっています
低音から高音まで何と綺麗な音!
とてもびっくりしました
樋口様がおっしゃっていた通り30万のギターよりいい音がしていますね
これからもますます大事にします
リペアをお願いして本当によかったと思いました
ありがとうございます。
フレット交換
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- 1.フレットを抜いていきましょう。はんだごてでフレットを暖めながらゆっくり抜いていきます。
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- 2.フィンガーボードを傷つけないように最後までゆっくりと抜いていきます。
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- 3.フィンガーボードの平面性を確認します。
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- 4.軽くサンディングします。
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- 5.サンディング後のフィンガーボードです。フレット溝が削り粉で埋まってしまいました。
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- 6.削り粉をクリーニングします。
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- 7.フレット打ち込みの準備が整いました。
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- 8.フレットベンダーでフレットにアールをつけていきます。
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- 9.フレットをフィンガーボード幅よりも少し大きめに切り取ります。
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- 10.フレットの切れ端はこのようになっています。バインディング処理を行いましょう。
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- 11.フレットのタング部分専用のプライヤーを使って端加工処理します。
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- 12.バインディング加工を終えたフレット端です。
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- 13.フレットプレスを行うジグ達です。
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- 14.フィンガーボードの湾曲度(アール)を計測します。
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- 15.アールにあった先端ビットをジグのプレス部に固定します。
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- 16.第一のフレットプレス・ジグです。
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- 17.ジグをサウンドホールから入れていきます。
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- 18.フレットをプレスします。
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- 19.ボディとネックの接合部分付近まで、この要領でプレスを進めていきます。
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- 20.2つ目のジグはこのように固定します。
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- 21.ネジを締めてフレットをプレスしていきます。
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- 22.順にプレスを進めていきます。
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- 23.3つ目のジグで残りのフレットをプレスしていきます。
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- 24.すべてのフレット打ち込みが終わりました。
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- 25.打ち込み終わったフレットの端はこのように飛び出ています。
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- 26.飛び出した部分をカットします。このとき切れ端が行方不明にならないように指先で受けます。
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- 27.フレット端をカットしました。
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- 28.カットしたフレット片は見失わないように一カ所に集めておきます。
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- 29.専用のヤスリを使ってフレット端を整形します。
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- 30.1弦側のフレット端も同じように整形します
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- 31.フレット端を整形しました。
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- 32.さらにフレット・エンド・ドレッシング・ファイルでバリを取っていきます。
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- 33.引き続いてフレットすりあわせを行いましょう。マスキングテープでフィンガーボードを保護します。
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- 34.ボディもアクリル板でカバーしました。
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- 35.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。
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- 36.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。
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- 37.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 38.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。
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- 39.さらに研磨タワシ(#600→#800)で研磨を進めます。
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- 40.最後はコンパウンドで磨き上げます。
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- 41.プロテクタ類を外しましょう。
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- 42.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換
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- 1.ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が薄く残っています。
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- 2.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
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- 3.クリーニング完了したナット溝です。
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- 4.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 5.ナットの厚みを出し、ナット取り付け位置に密着することを確認します。
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- 6.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 7.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。
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- 8.ナット上部を切り取りました。
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- 9.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 10.ナットらしくなってきました。
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- 11.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
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- 12.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 13.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 14.弦高調整前のナットができあがりました。
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- 15.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 16.ストリングリフターで弦を待避させておきます。このジグのおかげで弦を緩めたり張ったりすることが必要なくなりました。
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- 17.ナットの弦溝を徐々に掘り下げていきます。削っては隙間を確認し、の繰り返しを行います。
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- 18.6弦のナット高をギリギリまで下げました
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- 19.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
ピッチ調整~サドル作製
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- 1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。
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- 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します
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- 3.サドルピーク位置と目標弦高を書き写しておきます
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- 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
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- 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 9.サドル高のの切り出しを終えました。
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- 10.サドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
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- 13.糸鋸加工が終わったブリッジ・ピン穴です。
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- 14.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
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- 15.ブリッジピン穴加工を終えました。
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- 16.完成したオフセットサドルとブリッジです。
ピックアップ取り付け(Takamine
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- 1.ストラップ・エンドピンです。
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- 2.ピンは簡単に抜くことができます。
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- 3.マスキングテープをはり、塗装部を保護します。
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- 4.12mm径のドリルで穴をあけました。
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- 5.マスキングテープを外しました。
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- 6.エンドピンジャックを取り付けました。
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- 7.カバーをつけてジャック側は完了です。
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- 8.ピックアップ本体を取り付けて完了です!