Martin D-28SQ
戻る茨城県にお住まいのT.O.さんからMartin D-28SQのリペアご依頼を頂きました 非常に状態が良く、かつSQネックであるため、弦高調整もスムーズに行うことができました リペア後のギターを受け取られて、T.O.さんから暖かいメッセージが届きました。
この度は大変お世話になりました
昨日、無事手元に届きました。早速音だしをしました
フレットの打ち込みの正確さか、以前よりサスティンが増したようです!
エッジの処理も見事ですね!
サドルの調整もバッチリで、開放弦の響きが心地よい!
今まで以上にズドーン!と響くようになりました
このギターは20歳の誕生日に購入した記念のギターです
思い入れがあると同時に、私のアコギのスタンダードでもあります
12年間大切に弾き続けて、初めてのリペア
信頼できる方にお願いして本当によかったと思います
またの機会よろしくお願いします
p.s ゴトウのペグ、手触りといい、巻き心地といい、本当に良いです
的確なアドバイス感謝いたします。
T.O.さん、とても暖かいメッセージをいただき、ありがとうございました お耳に叶う音色を奏でられましたことをお聞きして、私もとても嬉しい思いです リペアを行っている間、ギターからの暖かいオーラを感じました 大切にされているギターは幸せなんだなぁ、と再認識させて頂いた次第です これからもT.O.さんがD-28SQと共に素晴らしいギターライフを送られることをお祈り申し上げております この度は弊工房にリペアのご依頼を賜り、本当にありがとうございました 重ねてお礼を申し上げますとともに、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
フレット交換
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- 1.フレットを抜いていきましょう。はんだごてでフレットを暖めながらゆっくり抜いていきます。
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- 2.フィンガーボードを傷つけないように最後までゆっくりと抜いていきます。
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- 3.フレットを取り外したフィンガーボードの平面性を確認します。
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- 4.軽くサンディングします。
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- 5.フレット溝の中のゴミ類を削り出します。このときもフレット溝エッジを傷つけないように注意します。
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- 6.ここで一旦フィンガーボード上のゴミ類を吸い取ります。
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- 7.フレット打ち込みの準備が整いました。
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- 8.フレットベンダーでフレットにアールをつけていきます。
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- 9.フレットをフィンガーボード幅よりも少し大きめに切り取ります。
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- 10.フィンガーボードの湾曲度(アール)を計測します。
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- 11.第一のフレットプレス・ジグです。
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- 12.アールにあった先端ビットをジグのプレス部に固定します。
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- 13.ジグをサウンドホールから入れていきます。
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- 14.フレットをプレスします。
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- 15.ボディとネックの接合部分付近まで、この要領でプレスを進めていきます。
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- 16.2つ目のジグはこのように固定します。
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- 17.ネジを締めてフレットをプレスしていきます。
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- 18.順にプレスを進めていきます。
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- 19.3つ目のジグで残りのフレットをプレスしていきます。
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- 20.すべてのフレット打ち込みが終わりました。
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- 21.打ち込み終わったフレットの端はこのように飛び出ています。
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- 22.飛び出した部分をカットします。このとき切れ端が行方不明にならないように指先で受けます。
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- 23.フレット端をカットしました。
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- 24.カットしたフレット片は見失わないように一カ所に集めておきます。
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- 25.専用のヤスリを使ってフレット端を整形します。
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- 26.1弦側のフレット端も同じように整形します
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- 27.フレット端を整形しました。
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- 28.さらにフレット・エンド・ドレッシング・ファイルでバリを取っていきます。
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- 29.引き続いてフレットすりあわせを行いましょう。マスキングテープでフィンガーボードを保護します。
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- 30.ボディもアクリル板でカバーしました。
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- 31.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。
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- 32.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。
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- 33.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 34.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。
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- 35.さらに研磨タワシ(#600→#800)で研磨を進めます。
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- 36.最後はコンパウンドで磨き上げます。
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- 37.プロテクタ類を外しましょう。
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- 38.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換
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- 1.当て木を当てて軽くコンとたたきます。
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- 2.ナットが取り外せました。
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- 3. ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が薄く残っています。
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- 4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
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- 5.クリーニングを終えたナット溝です。
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- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
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- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
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- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
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- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
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- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
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- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れました。
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- 14.ナット上部を切り取りました。
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- 15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 16.ナットらしくなってきました。
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- 17.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
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- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 20.弦高調整前のナットができあがりました。
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- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
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- 23.6弦のナット高をギリギリまで下げました
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- 24.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
ピッチ調整~サドル作製
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- 1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。
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- 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します
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- 3.サドルピーク位置と目標弦高を書き写しておきます
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- 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
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- 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 9.サドル高の切り出しを終えました。
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- 10.サドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
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- 13.糸鋸加工が終わったブリッジ・ピン穴です。
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- 14.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
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- 15.ブリッジピン穴加工を終えました。
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- 16.完成したオフセットサドルとブリッジです。
ペグ交換
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- 1.オリジナル・ペグです。
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- 2.オリジナル・ペグを外しました。
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- 3.GOTOH製のペグを取り付けました。
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- 4.弦を張り、スムーズなチューニングができることを確認しました。