S.Yairi YD-305
戻る大阪府にお住まいのK.M.さんからS.Yairi YD-305のリペアご依頼を頂きました。弦周りのリペアを行うとともに、ピッチ調整を行いました リペア後のギターを受け取られて、K.M.さんから暖かいメッセージが届きました。
ギターを受け取りました
早速チューニングしてみましたが、適切なリペアのおかげで以前は演奏するポジションに合わせてチューニングの妥協点をさがして苦労していたのが、開放でチューニングを合わせればほぼピッチのずれも気にならないレベルになりました
また弦高も以前にくらべ低くしていただいたにもかかわらず、強くストロークする状況でもビビリの発生もなく、おかげさまでずいぶん弾きやすくなりました
リフレッシュしたギターに負けないよう演奏者も若返って(気持ちは学生時代のつもりで)音楽を楽しみたいと思います
今回は本当にありがとございました。
K.M.さん、とても暖かいメッセージをいただき誠にありがとうございました フレットのすりあわせの効果を得ることができたのではないかと思います お互いにいつまでも学生時代の気分で「フォーエヴァー・ヤング」しましょう(笑) この度は弊工房にギターリペアのご依頼をいただき、誠にありがとうございました 今後とも何卒よろしくお願い致します。
フレットすりあわせ
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- 1.まず、マスキングテープでフィンガーボードを保護します。
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- 2.ボディもアクリル板でカバーしました。
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- 3.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。
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- 4.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングし、平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 5.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 6.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。
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- 7.さらに研磨タワシ(#600→#800)で研磨を進めます。
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- 8.最後はコンパウンドで磨き上げます。
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- 9.プロテクタ類を外しましょう。
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- 10.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換
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- 1.当て木を当てて、軽くコンとたたきます。
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- 2.ナットが取り外せました。
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- 3. ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が残っています。
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- 4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
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- 5.クリーニング完了したナット溝です。
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- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
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- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
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- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
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- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
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- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
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- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。
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- 14.ナット上部を切り取りました。
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- 15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 16.ナットらしくなってきました。
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- 17.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
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- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 20.弦高調整前のナットです。
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- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
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- 23.5弦のナット高をギリギリまで下げました
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- 24.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
サドル溝再加工~ピッチ調整~サドル作製
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- 1.オリジナルのサドル溝です。底面が丸く消耗しています。
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- 2.サドル溝再加工を行って、溝の切り直しを行います。まず、ジグを取り付けました。
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- 3.トリマを使ってサドル溝を掘りなおしています。
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- 4.サドル溝を平面に加工できました。サドルとブリッジの密着度向上が期待できます。
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- 5.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。
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- 6.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します
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- 7.サドルピーク位置と目標弦高を書き写しておきます
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- 8.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 9.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 10.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 11.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
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- 12.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 13.サドル高のの切り出しを終えました。
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- 14.サドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 15.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 16.完成したオフセットサドルとブリッジです。