Martin D-18
戻る青森県にお住まいのH.T.さんからMartin D-18のリペアご依頼をいただきました。
リペア後のD-18を受け取られて、H.T.さんからとても暖かいメッセージが届きました。
本日ギターを受け取りました
サドルを低く削りすぎて弦のテンションも下がり、本来の音ではなくなっていましたが、樋口様のリペアでD-18の音が蘇りました
特に低音が以前より張りのある響きに変わり、普段はフィンガースタイルなのですが、久々にフラットピックで弾かせてもらいました。弦の振動がネックからも伝わってきて感動いたしました。25年余り、ほとんどケースに入れ放しでしたが、これからは、たくさん弾いてあげたいと思います。本当にありがとうございました
樋口様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。
H.T.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました
リペア後のギターにご満足頂けて、私もとても嬉しい想いがしています。
H.T.さんのおっしゃるとおり、リペア前は悲しげな音色を奏でるD-18でしたが、リペア後は堂々とした「箱鳴り」を持つギターに変身することができたと思います
これからもH.T.さんの傍らでD-18が活躍されることを、心よりお祈りしております
この度は弊工房にギターリペアのご依頼をいただき、誠にありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願い致します。
フレットすりあわせ
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- 1.まず、マスキングテープでフィンガーボードを保護します。
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- 2.ボディもアクリル板でカバーしました。
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- 3.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。
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- 4.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングし、平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 5.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 6.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。
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- 7.さらに研磨タワシ(#600→#800)で研磨を進めます。
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- 8.最後はコンパウンドで磨き上げます。
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- 9.プロテクタ類を外しましょう。
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- 10.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換
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- 1.当て木を当てて、軽くコンとたたきます。
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- 2.ナットが取り外せました。
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- 3. ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が残っています。
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- 4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
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- 5.クリーニング完了したナット溝です。
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- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
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- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
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- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
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- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
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- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
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- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。
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- 14.ナット上部を切り取りました。
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- 15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 16.ナットらしくなってきました。
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- 17.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
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- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 20.弦高調整前のナットです。
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- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
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- 23.5弦のナット高をギリギリまで下げました
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- 24.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
ブリッジピン穴加工~ピッチ調整~サドル作製
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- 1.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
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- 2.糸鋸加工が終わったブリッジ・ピン穴です。
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- 3.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
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- 4.ブリッジピン穴加工を終えました。
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- 5.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。
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- 6.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します
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- 7.サドルピーク位置と目標弦高を書き写しておきます
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- 8.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 9.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 10.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 11.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
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- 12.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 13.サドル高のの切り出しを終えました。
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- 14.サドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 15.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 16.完成したオフセットサドルとブリッジです。