Morris WJ-100SK
戻る兵庫県にお住まいのS.K.さんからMorris WJ-100SKのリペアご依頼をいただきました。弦周りのTUSQ化とピックガード脱着を行いました このギターはS.K.さんが高校入学のお祝いに親御様から送られたギターです ギターを受け取りになって、S.K.さんからとても暖かいメッセージが届きました。
ずっと眠っていたギターが、またライブでも使えるお気に入りに生まれ変わってほんとにうれしいです(^O^)/
オデッセイさんに出逢わなかったら、このギターはあのままずっと隠居生活をしていたかもしれません(-.-)zzZ
ほんとにありがとうございました♪
S.K.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました S.K.さんがこのギターと一緒に過ごされた30年間を思い描きながらのリペア作業でした リペア後のギターの音色を聴いた時、「まだまだ現役やでぇ」というギターの声が聞こえたような気がしました(笑) これから何十年も素晴らしいギターライフをご夫婦で送られることをお祈りしております 次回の復活ライブを楽しみにしております この度は弊工房にリペアのご依頼を賜り、本当にありがとうございました 今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
ピックガード脱着
-
- 1.6弦側ピックガードです。
-
- 2.全体にボトム側にずれているので、一旦取り外して再接着します。
-
- 3.ピックガードとボディの隙間にナイフと紙を挿入していきます。
-
- 4.分厚いピックガードですので、割れないように周囲からゆっくりと外していきます。
-
- 5.挿入する紙は表面がツルツルのものを使います。
-
- 6.無事外すことができました。
-
- 7.ピックガード裏の接着剤です。かなり分厚く残っています。
-
- 8.ボディに着いた接着剤も根気よく取り去ります。
-
- 9.接着剤除去が完了しました。
-
- 10.日焼けの跡が見事です(笑)。
-
- 11.両面接着シートを貼りました。
-
- 12.周囲のはみ出た部分をカットします。
-
- 13.ピックガード裏側です。
-
- 14.マグネットで仮固定しながら位置決めします。
-
- 15.マスキングテープでガイドを貼ります。
-
- 16.ピックガード再接着完了です。
ナット交換
-
- 1. 当て木を当てて、コンとたたきます。
-
- 2.ナットが取り外せました。
-
- 3.ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が残っています。
-
- 4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
-
- 5.クリーニング完了したナット溝です。
-
- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
-
- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
-
- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
-
- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
-
- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
-
- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
-
- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
-
- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れ、上部を切り取ります。
-
- 14.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
-
- 15.ナットのヘッド側に曲面を削り込んでいきます。
-
- 16.ナットらしくなってきました。
-
- 17.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
-
- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。(1弦側を1mm外側に広げてマーキングしました)
-
- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
-
- 20.弦高調整前のナットです。
-
- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
-
- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
-
- 23.6弦のナット高をギリギリまで下げました
-
- 24.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
ピッチ調整~サドル作製
-
- 1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。
-
- 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します
-
- 3.サドルピーク位置を書き写しておきます
-
- 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
-
- 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
-
- 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
-
- 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
-
- 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
-
- 9.サドル高の切り出しを終えました。
-
- 10.サドル上部にピーク位置を書き写します。
-
- 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。
-
- 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
-
- 13.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
-
- 14.ブリッジピン穴加工を終えました。
-
- 15.サドルを取り付けました。
-
- 16.完成したオフセットサドルとブリッジです。