YAMAHA L-31A
戻る高知県にお住まいのT.K.さんからYAMAHA L-31AとYAMAHA
FG-1200Jのリペアご依頼をいただきました
YAMAHA L-31Aはフレット交換と弦周りのTUSQ化、およびフィンガーボード凹みリペアを行いました。
リペア後のギターを受け取られて、T.K.さんから暖かいメッセージが届きました。
高知のT.K.です
ギター届きまして、早速弾きました
2台とも、低い弦高で非常に弾きやすいです
又、丁寧なリペアをして戴きありがとうございます
L31Aは指盤の凹みも綺麗になりテンションも柔らかくなり今後も永く付き合っていけそうです
FG1200Jはネックリッセットのお陰で希望の弦高になりハイポジションまでスムースに弾けます
弦高がかなり下がったので少し鳴りが大人しく鳴ったですが、ハカランダらしい良い鳴りをしていますので、今後引き込んでいこうと思ってます
この度は大変お世話になり、本当にありがとうございました。
T.K.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました
リペア後のギターにご満足頂けてホッと安心しております
仰るとおり、2本とも演奏性がかなり向上し、長く演奏されていてもストレスはかからないので、現役でバリバリご使用出来ると思います
これからもずっとT.K.さんの傍らでギター達が活躍することをお祈りしております
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき本当にありがとうございました
今後とも何卒よろしくお願いいたします
フレット交換
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- 1.フレットを抜いていきましょう。はんだごてでフレットを暖めながらゆっくり抜いていきます。
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- 2.フィンガーボードを傷つけないように最後までゆっくりと抜いていきます。
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- 3.フィンガーボードにディボット(凹み)が見られます。
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- 4.このギターの歴史を語っているようです。
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- 5.同じ素材のエボニーペーストを凹み部分に塗りました。
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- 6.乾燥後、フィンガーボードのアールにあったブロックでサンディングします。
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- 7.フレット溝に詰まった粉を出します。溝のエッジを傷つけないように注意しましょう。
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- 8.フィンガーボードに残った粉ををクリーニングします。
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- 9.ツルツルのフィンガーボードになりました。
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- 10.フレットプレスの準備が整いました。
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- 11.フレットベンダーでフレットにアールをつけていきます。
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- 12.フレットをフィンガーボード幅よりも少し大きめに切り取ります。
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- 13.カットしたフレット端です。
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- 14.フレットタング部をプライヤーでカットします。
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- 15.バインディング加工されたフレット端です。
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- 16.フィンガーボードの湾曲度(アール)を計測します。
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- 17.第一のフレットプレス・ジグです。
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- 18.アールにあった先端ビットをジグのプレス部に固定します。
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- 19.ジグをサウンドホールから入れていきます。
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- 20.フレットをプレスします。
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- 21.ボディとネックの接合部分付近まで、この要領でプレスを進めていきます。
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- 22.2つ目のジグはこのように固定します。
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- 23.ネジを締めてフレットをプレスしていきます。
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- 24.順にプレスを進めていきます。
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- 25.3つ目のジグで残りのフレットをプレスしていきます。
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- 26.すべてのフレット打ち込みが終わりました。
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- 27.打ち込み終わったフレットの端は飛び出ています。
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- 28.飛び出した部分をカットします。このとき切れ端が行方不明にならないように指先で受けます。
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- 29.カットしたフレット端です。
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- 30.カットしたフレット片は見失わないように一カ所に集めておきます。
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- 31.専用のヤスリを使ってフレット端を整形します。
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- 32.1弦側のフレット端も同じように整形します
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- 33.整形されたフレット端です。
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- 34.さらにフレット・エンド・ドレッシング・ファイルでバリを取っていきます。
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- 35.引き続いてフレットすりあわせを行いましょう。マスキングテープでフィンガーボードを保護します。
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- 36.ボディもアクリル板でカバーしました。
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- 37.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。
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- 38.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。
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- 39.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 40.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。
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- 41.さらにスチールウールで研磨を進めます。
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- 42.最後はコンパウンドで磨き上げます。
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- 43.プロテクタ類を外しましょう。
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- 44.ピカピカのフレットになりました。
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- 45.ディボットも完全に無くなりました。
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- 46.新しい歴史を刻めるフィンガーボードになりました。
ナット交換
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- 1.オリジナルナットです。
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- 2.当て木を当ててコンとたたきます。
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- 3. ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が薄く残っています。
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- 4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
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- 5.クリーニング完了したナット溝です。
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- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
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- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
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- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
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- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
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- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
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- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。
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- 14.ナット上部を切り取りました。
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- 15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 16.ナットらしくなってきました。
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- 17.目標弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
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- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 20.弦高調整前のナットです。
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- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
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- 23.ナット高調整前の弦溝です。
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- 24.弦高調整後のナット弦溝です。
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- 25.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
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- 26.ナットと弦の接触面積と角度を最適化することによってギターの音色は大きく変わります。
ピッチ調整~サドル製作
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- 1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。
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- 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。
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- 3.サドルピーク位置を書き写しておきます
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- 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
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- 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 9.サドル高の切り出し、サドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 10.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 11.サドル山を削り出します。
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- 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
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- 13.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
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- 14.ブリッジピン穴加工を終えました。
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- 15.サドルを取り付けました。
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- 16.完成したオフセットサドルとブリッジです。