Martin D-41
戻る静岡県のアコーステックデュオA&MのT.A.さんからMartin D-41のリペアご依頼をいただきました。ネック元起きがみられましたので、ネックリセットを含むトータルリペアを行いました リペア後のギターを受け取られて、T.A.さんから暖かいメッセージが届きました。
D41リペア お礼
樋口英之様
昨日ギターが届きました
ネックに関しては、2年前あれこれ悩んで、加圧したり、弦を変えたりしていた事が笑い話になりました
すっかり気持ちよくなり、新品を買ったときのようにワクワク感がありました。お礼のメールするのも忘れて、夜3時間ど弾いていました
プレーヤーから見ると、弾きやすさはもちろん、どのポジションでも安定していて、ここちよい音を奏でてくれます。弦の粒立ちもよく、アルペジオでもストロークでもマーチンらしい雰囲気が出ています。以前はマーチンと言えどあまり弾きたくないギターでした
これからは練習にライブに使っていこうと思います
樋口様の愛情と真剣さのこもったリペアのおかげでこのギターもよみがえることができ、大変うれしく思います。良いギターはプレーヤーの心が表現できます。良いリペアにもその人の心が見えます。いろんな信頼関係によって良いものができ、現れるものと信じております
今回は依頼して本当に良かったと思います。今後もご活躍を祈っております
ありがとうございました
アコーステックデュオA&M T.A
T.A.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました
リペア後のギターの音色、演奏性にご満足いただき、私もとても嬉しい気持ちでいっぱいです
T.A.さんからD-41を受け取り、オリジナル状態で試奏させていただいたときの、とても悲しい音色を今でも覚えています
でも、音色の中に「私はもっと鳴りますよ~」という声を聞いたような、そんな気がしました
リペアを進めるうちに、ネックを取り外して驚いたのが、ネックとボディの隙間の紙でした
Martin社の試行錯誤の一つかと思いましたが、悲しい音色とネックヒール部の浮きの原因がわかったような気がしました
ネックを再接合した後、リペア後のギターがどのように変わっているか、とても楽しみでした
フレットを交換し、ナット・サドルを作製して弦を張ったときのギターの音色を聴いて、
「この音色やったんやなぁ~」
とリペア後の試奏を楽しませていただいた次第です
これからもT.A.さんの傍らでD-41が活躍されることを心からお祈りしております
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
ネックリセット
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- 1.ネックポケットへのアクセスホールを空けるため、15フレットを外します。
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- 2.フレット溝を傷つけないようにハンダゴテで暖めながらゆっくりと抜いていきます。
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- 3. 15フレット溝の奥にあるネックポケット(ネックとボディの接合スペース)にドリルで貫通穴を開けます。
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- 4. ラバーヒーターを使ってフィンガーボードを暖めます。(フレット交換を行いますので、20フレットまで外しています)
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- ネックポケット・アクセスホールを空けている様子です。
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- 5.ヒーターを当て木でクランプします。
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- 6.ヒーターに通電します。フィンガーボードの温度をモニタしながら徐々に温度を上げていきます。
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- 7.そのまま数分間置いた後、ナイフを差し込んでいきます。接着剤が熱で軟化しているのがわかります。
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- 8.15フレット下部分までナイフが入りました。フィンガーボードとボディの取り外しが完了です。次にネックの取り外しを行いましょう。
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- ボディからフィンガーボードを離している様子です。
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- 9.ネックは蒸気ではずします。まず専用のジグを取り付けます。
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- 10.ジグ取り付けが完了しました。
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- 11. 蒸気発生用のエスプレッソメーカーにホースと蒸気注入ジグを取り付けます。
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- 12.15フレットの穴に先端を差し込んで蒸気を発生します。かなりの高温蒸気が発生しますので、ギターと体へのやけどには要注意です。
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- ネックポケットに蒸気を送り込んでしばらくするとネックが取り外せます。
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- 13.ダブテイル・ネックジョイントがはずれました。
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- 14.蒸気の熱と湿り気が残っている間に古い接着剤(ニカワ)を削り落としておきます。
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- 15.ネック側にも接着剤が残っていますので、クリーニングします。
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- 16.ネック接合部の接着剤も取り除きます。
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- ネック接合部をクリーニングしている様子です。
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- 17.ネックヒール部です。マスキングテープを貼り、この部分の微妙な高さを目安に作業を進めていきます。
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- 18.ヒール部分を削っていきます。
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- 19.目標のヒール高が削り出せました。これに合わせてネック接合部を調整加工していきます。
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- 20.ネック接合部を削っていきます。フィンガーボード側(右)は削らず、ヒール部(左)だけに傾斜を持たせるように加工していきます。
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- 21.同様に反対側も切削加工を行います。少しずつ慎重に削っていきます。
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- 22.両サイドの削り込み完了です。
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- 23.ヒール先端部はよく研いだノミで削ります。
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- 24.ボディ側ネックスロットの外側にマスキングテープを貼ってボディを保護します。
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- 25.ネックとボディの間にサンドペーパー挟みます。
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- 26.ネックをボディに密着させながらサンドペーパーを抜き取ります。
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- 27.1弦側と6弦側の両方を行います。このとき両サイドの引き抜き回数を覚えておきます。
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- 28.ネック取り付けの直線性を確認します。直線けがき線の入ったアクリル板をネックからブリッジにかけて乗せます。
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- ネックヒール部の微調整を行っている様子です。
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- 29.ナット部分センター位置にケガキ線を合わせます。
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- 30.ブリッジ部分も同様にセンター位置にケガキ線を合わせます。
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- 31.そしてネックとボディの接合部(14フレット)のセンター位置にケガキ線が乗っていることを確認します。
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- 32.ボディ側もシムを取り付けてネック接合の準備が完了しました。
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- 33.HideGlue(膠:ニカワ)をフィンガーボード裏とネック接合部に塗っていきます。
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- 34.接着剤が均一になるようにヘラでのばしていきます。
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- 35.ネックとボディを接合します。ゆっくりジョイント部にネックを置きます。
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- 36.0.クランプと当て木でネックを固定し、あふれ出た接着剤をふき取っていきます。
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- 37.マスキングテープをはがします。
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- 38.このまま固着を待ちましょう。
塗装タッチアップ(サイド)
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- 1.ボディサイドに吸盤(?)の跡が見られます。
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- 2.スクレイパーで塗装面を平坦にしていきます。
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- スクレイピングの様子です。
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- 3.吸盤跡はほとんど消えましたが、塗装面の厚みは薄くなりました。
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- 4.ラッカーを重ね塗りしていきます。
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- ラッカーを塗っています。
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- 5.ラッカーが乾燥・固着しました。
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- 6.凹凸を安全カミソリ・スクレイパーで平坦にしていきます。
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- 7.スクレイピングの後の表面です。
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- 8.水研磨していきます。
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- 安全カミソリ・スクレピング、水研磨を行っている様子です。
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- 9.水研磨を終えたサイドです。
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- 10.吸盤跡はほとんど消えました。
塗装タッチアップ(トップ)
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- 1.トップ板の打痕跡です。
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- 2.高温蒸気を当てると打痕は浮き上がってきます。
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- 半田ゴテで濡れ布を暖めて打痕跡に蒸気を当てています。
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- 3.これ以上暖めると他の部分に影響があるので止めました。
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- 4.打痕跡はほとんど目立たなくなりました。
フレット交換
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- 1.フレットを抜いていきましょう。はんだごてでフレットを暖めながらゆっくり抜いていきます。
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- 2.フィンガーボードを傷つけないように最後までゆっくりと抜いていきます。
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- 3.フレット交換の前にフィンガーボードにあけた穴を元に戻しましょう。穴径にあうようにエボニー片を丸く削ります。
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- 4.ドリル穴にエボニー材を押し込み、フィンガーボードを傷つけないように出た部分をカットします。
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- 5.溝幅に合わせてのこぎりで切れ込みを入れます。
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- 6.穴埋め加工が終わった15フレット溝です。
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- 7.フィンガーボードの平面性を確認します。
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- 8.軽くサンディングします。
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- 9.フレット溝の中のゴミ類を削り出します。このときもフレット溝エッジを傷つけないように注意します。
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- 10.ここで削り粉をクリーニングします。
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- 11.フレット打ち込みの準備が整いました。
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- 12.フレットベンダーでフレットにアールをつけていきます。
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- 13.フレットをフィンガーボード幅よりも少し大きめに切り取ります。
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- 14.フィンガーボードの湾曲度(アール)を計測します。
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- 15.第一のフレットプレス・ジグです。
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- 16.アールにあった先端ビットをジグのプレス部に固定します。
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- 17.ジグをサウンドホールから入れていきます。
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- 18.フレットをプレスします。
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- 19.ボディとネックの接合部分付近まで、この要領でプレスを進めていきます。
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- 20.2つ目のジグはこのように固定します。
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- 21.ネジを締めてフレットをプレスしていきます。
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- 22.順にプレスを進めていきます。
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- 23.3つ目のジグで残りのフレットをプレスしていきます。
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- 24.すべてのフレット打ち込みが終わりました。
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- フレットをプレスしている様子です。
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- 25.打ち込み終わったフレットの端は飛び出ています。
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- 26.飛び出した部分をカットします。このとき切れ端が行方不明にならないように指先で受けます。
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- 27.カットしたフレット端です。
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- 28.カットしたフレット片は失わないように一カ所にまとめておきます。
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- 29.専用のヤスリを使ってフレット端を整形します。
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- 30.1弦側のフレット端も同じように整形します。
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- 31.整形されたフレット端です。
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- 32.フレットエンド・ドレッシングファイルでバリを取り除きます。
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- 33.引き続いてフレットすりあわせを行いましょう。マスキングテープでフィンガーボードを保護します。
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- 34.ボディもアクリル板でカバーしました。
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- 35.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。
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- 36.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。
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- 37.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 38.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。
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- 39.さらにスチールウールで研磨を進めます。
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- 40.最後はコンパウンドで磨き上げます。
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- 41.プロテクタ類を外しましょう。
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- 42.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換
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- 1.オリジナルナットです。
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- 2.当て木を当ててスライドさせながら外しました・
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- ナットを取り外している様子です。
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- 3. ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が薄く残っています。
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- 4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
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- 5.クリーニング完了したナット溝です。
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- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
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- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
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- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
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- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
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- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
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- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。
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- 14.ナット上部を切り取りました。
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- 15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 16.ナットらしくなってきました。
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- 17.目標の弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
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- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 20.弦高調整前のナットです。
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- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
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- 23.ナット高調整前の弦溝です。
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- 24.弦高調整後のナット弦溝です。
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- 25.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
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- 26.ナットと弦の接触面積と角度を最適化することによってギターの音色は大きく変わります。
ピッチ調整~サドル作製
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- 1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。
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- 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。
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- 3.サドル山位置を書き写していきます。
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- 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
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- 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 9.サドル高の切り出しを終えました。
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- 10.サドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
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- 13.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
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- 14.ブリッジピン穴加工を終えました。
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- 15.サドルを取り付けました。
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- 16.完成したブリッジとサドルです。
ブレイシング浮きリペア
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- 1.バックボード・ブレイシングに浮きが見られます。
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- 2.マスキングテープを貼って、その上からタイとボンドをスポイトで流します。
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- 3.ナイフで隙間にボンドを流し込みます。
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- 4.ジャッキで固定して固着を待ちます。