Gibson SouthernJumbo
戻る岐阜県にお住まいのK.M.さんからGibson SouthernJumboのリペアご依頼をいただき、フレットすりあわせ、ピックアップ取り付け、ストラップピン取り付けと弦周りのTUSQ化を行いました リペア後のギターを受け取られて暖かいメッセージが届きました
樋口様
お世話になります
先週月曜日にギター(サザンジャンボ)が到着しました。仕事が忙しく平日はあまり弾くくことができなかったため、昨日、休みで思う存分弾きました
リペア後のギターは、まず、弦高調整とフレットすり合わせで、ローコードとハイコードとストレスなく押さえることができ、演奏性が格段にあがりました。指が弦に吸い付いて演奏できるようなイメージになりました
音に関しても、箱鳴り、響きがとても良くなり、弾いていてとても気持ち良い気分に
なりました
このギターもこれから、何年か後にまたリペアをし、歴史を刻んで参りたいと思います
その他のギター(J-45)も今度リペアにだしたいと思っております
この度は、本当にありがとうございました
K.M.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました。
リペア前のギターを受け取って試奏させていただいたとき、いわゆるデッドポイントが大きく目立つギターであることを感じました。
確認してみるとフレット山の凹凸が大きいことがわかりましたので、今回すりあわせを行うことでローフレットからハイフレットまで均一な弦の振動特性を得られるようになりました。
また弦周りパーツのTUSQ化で弦の振動をボディに効率的に伝搬できるようになり、全体のボリューム、サステインなどが大きく改善できるようになったと思います
リペア後のギターにご満足いただけて私もとても嬉しい気持ちで一杯です
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
フレットすりあわせ
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- 1.マスキングテープでフィンガーボードを保護します。
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- 2.ボディもアクリル板でカバーしました。
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- 3.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。
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- 4.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。
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- 5.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 6.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。
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- 7.さらにスチール・ウールで研磨を進めます。
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- 8.最後はコンパウンドで磨き上げます。
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- 9.プロテクタ類を外しましょう。
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- 10.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換
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- 1.オリジナルナットです。
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- 2.当て木を当ててコンとたたいて取り外します。
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- ナット取り外しの様子です。
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- 3. ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が薄く残っています。
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- 4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
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- 5.クリーニング完了したナット溝です。
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- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
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- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
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- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
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- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
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- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
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- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。
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- 14.ナット上部を切り取りました。
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- 15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 16.ナットらしくなってきました。
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- 17.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。
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- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 20.弦高調整前のナットです。
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- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
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- 23.ナット高調整前の弦溝です。
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- 24.弦高調整後のナット弦溝です。
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- 25.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
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- 26.ナットと弦の接触面積と角度を最適化することによってギターの音色は大きく変わります。
ピッチ調整~サドル作製
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- 1.サウンドホールにチューナー、サドル位置にイントネーターを取り付けました。
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- 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。
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- 3.サドル山位置を書き写していきます。
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- 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
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- 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 9.サドル高の切り出しを終えました。
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- 10.サドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
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- 13.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
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- 14.ブリッジピン穴加工を終えました。
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- 15.サドルを取り付けました。
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- 16.完成したブリッジとサドルです。
ピックアップ取り付け
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- 1.エンドピンです。
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- 2.エンドピンジャック取り付け用穴を空けましょう。
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- 3.マスキングテープを貼り、リーマーで穴を拡張しました。
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- 4.拡張された穴です。
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- 5.エンドピンジャックを取り付けました。
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- 6.L.R.Baggs Anthemを取り付けます。
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- 7.アンダーサドルにピエゾピックアップを取り付けます。
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- 8.サドルスロットにセットします。
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- 9.マイクはブリッジプレートに取り付けます。
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- 10.プリアンプを取り付けました。
ストラップピン取り付け
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- 1.ネックヒール・キャップ部にストラップピンを取り付けます。
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- 2.フェルトをドーナッツ状に切り取りました。
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- 3.マスキングテープで保護した後下穴を空けます。
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- 4.下穴加工しました。
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- 5.ピンをネジで取り付けます。
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- 6.取り付け完了です。