Martin OOO-18
戻る神奈川県にお住まいのR.K.さんからMartin OOO-18(1952年製)のリペアご依頼をいただきネックリセット、ブリッジ交換などを含むトータル・リペアを行いました リペア後のギターを受け取られてR.K.さんから、とても暖かいメッセージが届きました また、後日Martin OM-45のリペアご依頼もいただきました。R.K.さん、ありがとうございます!
オデッセイ
樋口様
お世話になっております
本日丁寧に梱包されたギターが戻ってまいりました
手にした感想ですが、これがあのマーチンかって非常に驚いております
もともと古い楽器なので、そこそこ良い音と思っておりましたが、経年による全体の劣化が原因でしょう、しまりの無い音でストレスも感じておりました
リセットされたギターは、本来の弦の音をボディ全体がしっかりつかまえ、それはそれはツヤ・ノビのある綺麗な音に大変身でした。ピッカピカのフレットに弦高大変満足しております
私自身このギターと同年輩で、修理をためらっておりましたが。樋口さんに調整修理していただいたことは大正解だったと思います
週末のみのアマチュアギター好きですが、このギターを大切にしてゆきたいと感じております
この度はありがとうございました
またお願いしたいギターもありますので、その際は宜しくお願いします。
R.K.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました
今回のネックリセット、ブリッジ交換など、比較的大がかりなリペアはギターにとって蘇りへの処方となり、演奏性、音色ともに大きな改善を見ることができました
リペア後のギターにご満足いただけて、私もとても嬉しい気持ちでいっぱいです
サイド塗装タッチアップに少し手間取りましたが、露出していた木地を隠せて良かったと思っています
リペア後、ギターの試奏を楽しませていただき、マホガニ特有の軽快な高音と、ギター全体から発する経年による深い音色はヘッド部にまで響く低音を発する状態になりました。「すごいギター」に変身することが出来て、ギターも喜んでいると思います
これからも他ではなかなか聴くことの出来ない超ビンテージ・ギターの音色を心ゆくまで楽しまれてください
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました
重ねてお礼を申し上げますとともに、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
ネックリセット
ネック取り外し
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- 1.ネックポケットへのアクセスホールを空けるため、15フレットを外します。
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- 2.フレット溝を傷つけないようにハンダゴテで暖めながらゆっくりと抜いていきます。
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- 3.15フレット溝の奥にあるネックポケット(ネックとボディの接合スペース)にドリルで貫通穴を開けます。
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- 4.ラバーヒーターを使ってフィンガーボードを暖めます。
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- ネックポケットへのアクセスホールを空けている様子です
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- 5.ヒーターを当て木でクランプします。
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- 6.ヒーターに通電します。フィンガーボードの温度をモニタしながら徐々に温度を上げていきます。
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- 7.そのまま数分間置いた後、ナイフを差し込んでいきます。接着剤が熱で軟化しているのがわかります。
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- 8.15フレット下部分までナイフが入りました。フィンガーボードとボディの取り外しが完了です。次にネックの取り外しを行いましょう。
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- フィンガーボード分離の様子です
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- 9.ネックは蒸気ではずします。まず専用のジグを取り付けます。
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- 10.ジグ取り付けが完了しました。
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- 11. 蒸気発生用のエスプレッソメーカーにホースと蒸気注入ジグを取り付けます。
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- 12.15フレットの穴に先端を差し込んで蒸気を発生します。かなりの高温蒸気が発生しますので、ギターと体へのやけどには要注意です。
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- ネック取り外しの様子です
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- 13.ダブテイル・ネックジョイントがはずれました。
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- 14.ジグを取り外してジョイント部に残った古い接着剤(ニカワ)をクリーニングしましょう。
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- 別角度から見たネック取り外しの様子です
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- 15.蒸気の熱と湿り気が残っている間に古い接着剤(ニカワ)を削り落としておきます。
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- 16.ネック側にも接着剤が残っていますので、クリーニングします。
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- ネックジョイント部をクリーニングしている様子です。
- ネックジョイント部をクリーニングしている様子です。
ネック調整
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- 17.ネックヒール部です。マスキングテープを貼り、この部分の微妙な高さを目安に作業を進めていきます。
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- 18.ヒール部分を削っていきます。
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- 19.目標のヒール高が削り出せました。これに合わせてネック接合部を調整加工していきます。
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- 20.ネック接合部を削っていきます。フィンガーボード側(右)は削らず、ヒール部(左)だけに傾斜を持たせるように加工していきます。
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- 21.同様に反対側も切削加工を行います。少しずつ慎重に削っていきます。
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- 22.ヒール先端部はよく研いだノミで削ります。
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- 23.ボディとフィンガーボード接合部をサンディングブロックで平坦にしておきます。
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- 24.ボディ側ネックスロットの外側にマスキングテープを貼ってボディを保護します。
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- 25.ネックとボディの間にサンドペーパーを挟みます。
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- 26.ネックをボディに密着させながらサンドペーパーを抜き取ります。
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- 27.1弦側と6弦側の両方を行います。このとき両サイドの引き抜き回数を覚えておきます。
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- 28.ネック取り付けの直線性を確認します。直線けがき線の入ったアクリル板をネックからブリッジにかけて乗せます。
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- ネックヒール部を調整している様子です
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- 29.ナット部分センター位置にケガキ線を合わせます。
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- 30.ブリッジ部分も同様にセンター位置にケガキ線を合わせます。
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- 31.さらにネックとボディの接合部(14フレット)のセンター位置にケガキ線が乗っていることを確認します。
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- 32.ネック接合の準備が完了しました。
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- ネックとボディの直線性と取り付け角度を確認している様子です
ネック再接合
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- 33.HideGlue(膠:ニカワ)をフィンガーボード裏とネック接合部に塗っていきます。
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- 34.接着剤が均一になるようにヘラでのばしていきます。
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- 35.ネックとボディを接合します。ゆっくりジョイント部にネックを置きます。
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- 36.クランプと当て木でネックを固定し、あふれ出た接着剤をふき取っていきます。
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- ネックを再接合している様子です
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- 別角度からです
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- 37.マスキングテープをはがします。
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- 38.このまま固着を待ちましょう。
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- ネックリセット後の様子です
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- 39.リセット後のネックヒール部です。
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- 40.ネックとボディの密着度はギター全体からの出音の要です。
ブリッジ交換(新規作製)
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- 1.オリジナルブリッジです。
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- 2.ネック元起き対策で弦高を下げるためにブリッジ上部が切削されています。
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- 3.ブリッジ切削はギター音響特性を大きく損ねますので、避けるべき禁じ手です。
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- 4.本来のブリッジ高を取り戻すために新しいブリッジと交換し、ネック元起き対策はこちらも本来の対策であるネックリセットを行います。
ブリッジ取り外し
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- 5.これはラバーヒーターです。
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- 6.当て木と一緒にクランプしました。
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- 7.温度をモニタしながら徐々に温度を上げていき、接着面が緩むまで待ちます。
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- 8.ブリッジが暖まったところで接着面にナイフを挿入していきます。
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- 9.慎重にナイフを進めていきます。
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- 10.ブリッジが外れました。
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- ブリッジ取り外しの様子です
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- 別角度からです
- 別角度からです
ブリッジ作製
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- 11.接着面をクリーニングします。
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- 12.ローズウッド・ブランクです。オリジナルブリッジを参考に新しいブリッジを削り出していきましょう。
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- 13.外形を切り出しました。
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- 14.ブリッジピン穴加工ジグを取り付けました。
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- 15.ピン穴位置を確認しています。
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- 16.ピン穴を開け終えました。
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- 17.両サイドのスロープ加工を行いました。
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- 18.上下の丸みをつけました。
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- 19.ブリッジピン穴に傾斜加工を施します。
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- 20.接着準備完了です。
ブリッジ接着
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- 21.接着面周囲をマスキングテープで保護しました。
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- 22.湯煎したニカワを接着面に塗ります。
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- 23.接着面全体に薄く塗っていきます。
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- 24.そっとブリッジを乗せます。
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- 25.クランプしています。
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- 26.クランプで溢れたニカワを拭き取っていきます。
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- ブリッジ再接合の様子です
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- 別角度からです
- 別角度からです
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- 27.マスキングテープを剥がします。
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- 28.このまま固着を待ちます。
サドル溝加工
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- 29.固着後のブリッジです。
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- 30.サドル溝を加工していきましょう。
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- 31.サドル位置を書き写すためにマスキングテープを2重に貼ります。
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- 32.サウンドホールにチューナー、ブリッジにイントネーターを取り付けます。
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- 33.ピッチ調整を行い、イントネーターでサドル山位置を確認していきます。
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- 34.サドル山位置をマスキングテープに書き込んでいきます。
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- 35.溝位置とサドル山ピーク位置を別々に記録しておきます。
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- 36.サドル溝加工ジグを取り付けました。
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- 37.トリマの位置決めを行っています。
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- 38.サドル溝加工を行っています。
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- サドル溝加工を行っている様子です
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- 39.マスキングテープをはがします。
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- 40.サドル溝加工を終えました。サドル作製工程へ移りましょう。
フレット交換
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- 1.フレットを抜いていきましょう。はんだごてでフレットを暖めながらゆっくり抜いていきます。
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- 2.フィンガーボードを傷つけないように最後までゆっくりと抜いていきます。
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- フレットを抜いている様子です
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- 3.フレット交換の前にフィンガーボードにあけた穴を元に戻しましょう。穴径にあうようにエボニー片を丸く削ります。
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- 4.ドリル穴にローズウッド材を押し込み、フィンガーボードを傷つけないように出た部分をカットします。
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- 5.溝幅に合わせてのこぎりで切れ込みを入れます。
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- 6.穴埋め加工が終わった15フレット溝です。
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- 7.フィンガーボードの平面性を確認します。
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- 8.軽くサンディングします。
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- 9.フレット溝の中のゴミ類を削り出します。このときもフレット溝エッジを傷つけないように注意します。
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- 10.フィンガーボードをクリーニングします。
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- 11.フレットプレスの準備が整いました。
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- 12.フィンガーボードの湾曲度(アール)を計測します。
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- 13.フレットベンダーでフレットにアールをつけていきます。
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- 14.フレットをフィンガーボード幅よりも少し大きめに切り取ります。
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- 15.第一のフレットプレス・ジグです。
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- 16.アールにあった先端ビットをジグのプレス部に固定します。
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- 17.ジグをサウンドホールから入れていきます。
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- 18.ハンドルを回してフレットをプレスします。
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- 19.ボディとネックの接合部分付近まで、この要領でプレスを進めていきます。
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- 20.2つ目のジグはこのように固定します。
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- 21.ネジを締めてフレットをプレスしていきます。
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- 22.順にプレスを進めていきます。
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- 23.3つ目のジグで残りのフレットをプレスしていきます。
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- 24.すべてのフレット打ち込みが終わりました。
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- フレットプレスの様子です
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- 25.打ち込み終わったフレットの端は飛び出ています。
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- 26.飛び出した部分をカットします。このとき切れ端が行方不明にならないように指先で受けます。
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- 27.カットしたフレット端です。
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- 28.カットしたフレット片は失わないように一カ所にまとめておきます。
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- 29.専用のヤスリを使ってフレット端を整形します。
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- 30.1弦側のフレット端も同じように整形します
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- フレット端整形の様子です
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- 31.整形されたフレット端です。
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- 32.さらにフレット・エンド・ドレッシング・ファイルでバリを取っていきます。
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- 33.引き続いてフレットすりあわせを行いましょう。マスキングテープでフィンガーボードを保護します。
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- 34.ボディもアクリル板でカバーしました。
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- 35.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。
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- 36.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。
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- 37.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。
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- 38.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。
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- 39.さらにスチールウールで研磨を進めます。
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- 40.最後はコンパウンドで磨き上げます。
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- 41.プロテクタ類を外しましょう。
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- 42.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換
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- 1. オリジナルナットです。
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- 2.当て木を当ててコンとたたいて外します。
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- ナット取り外しの様子です
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- 3. ナットを取り外したナット溝です。
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- 4.ナット溝のクリーニングを行います。ナット溝に残った不要物を削り取っていきます。
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- 5.クリーニング完了したナット溝です。ナットが溝と直接触れることによってギターの音色の改善が期待できます。
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- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
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- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
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- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
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- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
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- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
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- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。
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- 14.ナット上部を切り取りました。
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- 15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 16.ナットらしくなってきました。
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- 17.目標の弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
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- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 20.弦高調整前のナットです。
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- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
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- 23.ナット高調整前の弦溝です。
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- 24.弦高調整後のナット弦溝です。
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- 25.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
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- 26.ナットと弦の接触面積と角度を最適化することによってギターの音色は大きく変わります。
ピッチ調整~サドル作製
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- 1.サウンドホールにチューナー、サドル位置にイントネーターを取り付けました。
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- 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。
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- 3.サドル山位置を書き写していきます。
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- 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します
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- 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 9.サドル高の切り出しを終えました。
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- 10.サドル高を切り出したサドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
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- 13.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
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- 14.ブリッジピン穴加工を終えました。
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- 15.ロングサドル・エッジスロープの加工を行います。
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- 16.半丸ヤスリでスロープを粗く削り取ります。
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- 17.ブリッジ面をマスキングテープで保護します。
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- 18.粗削りを行ったサドルを取り付けました。
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- 19.ミニルーターに円錐ビットを取り付けて少しずつブリッジ面に合うようサドルスロープを低くしていきます。
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- 20.ルーター加工を終えたところです。マスキングテープを少しこするところで止めました。
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- ロングサドル・エッジスロープ整形の様子です
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- 21.スロープ加工後のエッジです。
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- 22.ブリッジ面とほとんどツライチになっています。
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- 23.サドルを取り付けました。
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- 24.完成したブリッジとサドルです。
サイド塗装タッチアップ
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- 1.サイドに大きな塗装剥がれ部分があります。
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- 2.サイド・ボトム部分にも同様の剥がれと凹みが見られます。
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- 3.マホガニ・ペーストをのせて周囲のレベルに合わせていきます。
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- 4.ボトム側にも同様にペーストを塗っていきます。
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- 5.このままペーストが完走するのを待ちます。
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- 6.凹み部分は少し多めにペーストをのせておきます。
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- 7.ペースト乾燥後、サンディングを行い今度はラッカーを塗ります。
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- 8.ボトム側も同様にラッカーを塗りました。
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- 9.ラッカー乾燥後研磨を行いました。
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- 10.ボトム側も同様に研磨を行いました。