Top Crack Repair
戻るトップ板に割れ(クラック)が入っている!
一昔前(といっても20~30年くらい前)のギターは、
乾燥が進んで、枯れたいい音が出始める反面、
このクラックには要注意ですね。
クラックを放っておくと、割れの隙間がだんだん広くなって修復が難しくなってきます。
今回は左の写真のように、トップ板・サウンドホール横のおよそ10cmくらいの長さのクラックリペアをご紹介します。
・ トップ板表面の割れ目の隙間に接着剤をすりこむ
・ トップ板裏面に補強板を接着する
二つの方法で行います。
クラックの状況確認
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- 1.別の角度から見たクラックです。
- 1.別の角度から見たクラックです。
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- 2.ボディ内部からのクラックの様子です。
- 2.ボディ内部からのクラックの様子です。
トップ板・裏面補強部材の作製
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- 1.トップ板裏面の補強材はスプルース材の端板を使用します。
- 1.トップ板裏面の補強材はスプルース材の端板を使用します。
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- 2.補強材の角は角取りを行っておきます。
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- 3. 補強材(1/2)です。
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- 4.補強材(2/2)です。いずれもブレイシングにフィットするように
- 4.補強材(2/2)です。いずれもブレイシングにフィットするように
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- 5.二つの補強材は、トップ板裏でこのように接着されます。
- 5.二つの補強材は、トップ板裏でこのように接着されます。
トップ板表面のクラック接着
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- 1.タイトボンドをクラックに沿って流していきます。
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- 2.後でふき取れますので、多めに乗せます。
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- 3.クラックに刷り込むようにボンドをふき取っていきます。
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- 4.ボンドが乾き始めないうちに手早くふき取りましょう。
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- 5.きれいにふき取れました。ボンドが乾燥しない間に
- 5.きれいにふき取れました。ボンドが乾燥しない間に
トップ板 裏面補強板の接着
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- 1.2本の補強材を接着した後、クランプで固定していきます。
- 1.2本の補強材を接着した後、クランプで固定していきます。
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- 2.内部のクランプ固定状態は拡大すると、このようになっています。
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- 3.もう一本の補強材も同様にクランプします。
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- 4.ボンドが完全に乾燥し、クランプをはずしました。
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- 5.クラックはほどんど目立たなくなりました。
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- 6.補修後のボディ内部の様子です。
- 6.補修後のボディ内部の様子です。