YAMAHA L-10
戻る福島県にお住まいのPRISMさんから前回のGibson
HummingBird、前々回のGUILD GAD-50に引き続き、3本目のギターリペアご依頼を受けました
このギターはPRISMさんが学生時代にアルバイトで苦労して購入された思い入れの詰まったギターです
今回は弦周りのTUSQ素材化を行いました。フレットも部分的にかなりすり減っておりましたが、ビビり音の原因までには至っておらず、フレットは現状維持とすることにしました
リペア後、PRISMさんから次の暖かいメッセージが届きました。PRISMさん、ありがとうございました
今回のリペアでも、クリアな音が前面に出てきた感じがしました。 L-10の素材を最大限出せるようになって大変嬉しい思いです。
L-10で不満だった、音量の小さい所やコモッタ感じも改善されて、 大変気に入っております
調整に出してよかったと、実感しております
このギターも結構バケタ感じがしたのですが、樋口さん的にはどうお感じに成られたでしょうか?
今後も予算や取れた時は、フレット打ちかえ等もお世話に成りたいと思っておりますので 宜しくお願い致します。
ピッチ確認~弦待避~ナット溝クリーニング
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- 1.リペア前のピッチずれを確認します。サウンドホールに チューナーをつけ、各弦・各フレットのピッチズレを確認しています。
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- 2. リペア前の弦を待避させておき、弦高調整時に再利用できるようにしておきます。
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- 3. ナットを取り外そうとしていますが、長年の相当な汚れが
- 3. ナットを取り外そうとしていますが、長年の相当な汚れが
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- 4. ようやく、この角度まではずすことができました。
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- 5. 結構な量の接着剤と汚れがたまっています。
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- 6. 彫刻刀で削れる範囲の汚れは取りました。
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- 7. 最後にアルコールで汚れを取ることにしました。
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- 8. これできれいになりました。
サドル作製
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- 1. オリジナル・サドル(手前)とTUSQ素材(奥)です。
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- 2. まず、TUSQ素材の底面の平面をフラットファイルで削り出します。
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- 3. 次にサドル上面の曲面を削り出します。
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- 4. この時点ではサドルの上面は単純曲面(一次曲面)のままです。
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- 5. 最初に確認したピッチ補正をサドルオフセットで実現します。
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- 6. 完成したオフセットサドル(手前)です。
ナット作製
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- 1. TUSQ素材に切り出し線を書き込んでいます。
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- 2. TUSQ素材の切り出しです。オリジナルよりも少し大きめに切り出します。
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- 3. 切り出し終わったTUSQ(左)とオリジナル・ナット(右)です。
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- 4. ナットに曲面加工を行いました。
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- 5. 弦溝位置はオリジナルナットと弦溝定規を参考に
- 5. 弦溝位置はオリジナルナットと弦溝定規を参考に
ブリッジピン穴加工
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- 1. ミニルーターでブリッジピン穴の弦溝をサドルぎりぎりまで
- 1. ミニルーターでブリッジピン穴の弦溝をサドルぎりぎりまで
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- 2. この加工を行うことにより、特にサドル高が低い場合に、
- 2. この加工を行うことにより、特にサドル高が低い場合に、
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- 3. ブリッジピン穴加工完了です。