Martin D-28
戻る兵庫県にお住まいのY.O.さんからMartin D-28のリペアご依頼をいただき、弦周りのTUSQ化とピックガード交換を行いました。Y.O.さんからは以前、Furch G23CRとMartin D-18のリペアご依頼をいただいており、今回で2回目、3本目のギターリペアとなります。Y.O.さん、ありがとうございました リペア後のギターを受け取られて、Y.O.さんから暖かいメッセージが届きました。
ギター工房オデッセイ 樋口様
この度も、2本のリペアありがとうございました
いつもながら、丁寧な仕上がり感激いたします
ナット・サドル・チューニングはもちろん、切り出しからのピックガードには、素晴らしい出来栄えで感動しました。別物のギターのようになり、感謝いたします
突然のピックガードの作業変更にも、快く対応していただき誠にありがとうございました
また、次回もよろしくお願いいたします。
Y.O.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、ありがとうございました
こちらこそ前回に引き続き、リペアご依頼をいただいてとても嬉しく思っております
また次回のリペアご予約を頂戴し、本当にありがとうございます
ピックガードを替えると別ギターのようになりますね(笑)
音色の方もTUSQ化を行うことで音の輪郭がはっきりできたのではないかと思います
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき本当にありがとうございました
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
ナット交換
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- 1.オリジナルナットです。
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- 2.ナットに当て木を当てて軽くコンとたたきます。
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- 3. ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が薄く残っています。
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- 4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。
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- 5.クリーニング完了したナット溝です。
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- 6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。
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- 7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。
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- 8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。
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- 9.1弦側からもナットの密着を確認します。
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- 10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。
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- 11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。
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- 12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。
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- 13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。
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- 14.ナット上部を切り取りました。
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- 15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。
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- 16.ナットらしくなってきました。
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- 17.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります)
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- 18.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。
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- 19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。
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- 20.弦高調整前のナットです。
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- 21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。
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- 22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。
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- 23.ナット高調整前の弦溝です。
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- 24.弦高調整後のナット弦溝です。
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- 25.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
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- 26.ナットと弦の接触面積と角度を最適化することによってギターの音色は大きく変わります。
ピッチ調整~サドル製作
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- 1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。
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- 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。
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- 3.サドルピーク位置を書き写しておきます
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- 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。
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- 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
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- 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。
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- 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
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- 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。
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- 9.サドル高の切り出しを終えました。
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- 10.サドル上部にピーク位置を書き写します。
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- 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。
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- 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。
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- 13.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。
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- 14.ブリッジピン穴加工を終えました。
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- 15.サドルを取り付けました。
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- 16.完成したオフセットサドルとブリッジです。
ピックガード交換
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- 1.オリジナルピックガードを剥がしていきます。
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- 2.ボディトップを傷つけないように周囲からナイフを挿入していきます。
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- 3.ピックガードが取り外せました。
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- 4.オリジナルピックガードより少し大きめにTOR-TIS素材を切り出しました。
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- 5.両面テープで2枚を仮付けします。
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- 6.はみ出した部分を削っていきます。
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- 7.TOR-TIS素材は常温では硬く、もろい性質なので割れないように少しずつ削っていきます。
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- 8.両面シートを新しいピックガードに貼り、周囲をカットします。
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- 9.クランプ・マグネットで仮止めした状態で位置決めし、マスキングテープでマークします。
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- 10.ピックガード交換完了です。ギターの表情が変わりました(笑)。